今昔なぜなぜ?      Q & A

<原発>

「九州電力で『やらせ』が問題になりましたが?」


 2011年6月26日、九州電力の玄海原発2、3号機の運転再開に向けて、地元ケーブルテレビやインターネットで試聴出来きる、「しっかり聞きたい、玄海原発」という説明番組が、生中継で行われました。この番組は、経済産業省が主催し、保安院や資源エネルギー庁の職員や大学教授が、国の選出した県民代表7名に安全性や疑問に答えるといったものでした。
 ところが、それに先立つ23、24日に、九州電力の関連会社のミーティングや社内文書で、その番組中に「運転再開に賛成するメールを番組に送れ」という指示が出されました。それは、九州電力からの依頼とされていて、会社ではなく自宅のインターネットから、番組の流れに合わせて一国民の立場での意見や質問を書くようにと求めていたそうです。後で、本当に送信したのかどうかのチェックがされていたとも言われています。
 原発関係者が、さも一般人の顔をして原発推進の声を意図的に振りまくなどということは、全くのヤラセで、卑劣な世論操作です。さらに、会場は非公開で、一般傍聴も認めないという隔絶された中で行われました。その番組の構成自体に原発推進勢力の意図的なものを感じます。
 その「ヤラセメール」によって、原発推進賛成の意見を送ったのが141人で、全体では推進賛成の合計が286名で、反対が163件とされています。その判明している「やらせ」の件数を除くと推進は145人だったことになります。その「やらせ」を指示するメールを子会社の2300人以上が見ていますから、判明していない分を差し引くと、一般の推進賛成の意見はさらに少ないかもしれません。
 後の調べで、知事や資源エネルギー庁、保安院が、「やらせ」に関わっていたことが分かっています。保安院が各地で「やらせ」を行なっていたことも判明しました。原発推進のためには、「やらせ」や「仕込み」といったことが常態化していたようです。
 その番組は、玄海原発再開のための口実にするためのものだったようです。
 そもそも、原発導入にあたって、原子力委員会の発足にあたっての調査報告からして資料の改ざんがあったと関係者が述べています。その後も原発の点検データの改ざんも問題になりました。原発推進体制は、嘘と偽りで塗り固められています。
 では、どうしてそこまで事実を隠蔽する必要があるのでしょう。その動機にこそ真実が秘められています。
 また、「やらせメール」や自治体関係者との癒着が第3者委員会から指摘されている九電ですが、そういった問題が取りだたされている中にも関わらず、その癒着ぶりは底なしのようです。2011年12月22日、九電と自治体関係者で「忘年会」なるものが行われていました。参加者は、九電側からは、玄海原発所長をはじめ8名。玄海町からは、町長と副町長、さらに玄海町議12名中11名(日本共産党町議は欠席)が参加しています。
 こうした九電が主催の忘年会は、毎年恒例のとなっており、費用は九電が全額支出しています。しかし、今年は、ここまで不祥事が問題になっているので、ほとんどは九電が支払ったものの、さすがに一部支払ったことにしたようです。
 こんな、九電と自治体関係者の馴れ合いで原発行政は行われています。その結果、あらゆる被害を被るのは、全て住民ということにされてしまいます。


      

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